京都マイクロコンピュータ、組み込みCPU対応コンパイラexeGCCの新バージョンを発表
GCCを簡単インストールで開発環境のセットアップを簡略化
2008年11月12日
関係者各位
京都マイクロコンピュータ株式会社
京都マイクロコンピュータ株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長:山本彰一)は、本日、組み込みCPU対応GCCコンパイラ「exeGCC Ver.4」を発表しました。exeGCCは、一般のWindowsアプリケーションと同じインストーラーを用いて簡単にインストールできる、Windows上で動作する組み込みプロセッサ向けのクロスコンパイラです。以前のexeGCCはGCCのベースバージョンにVer.3系を使用していましたが、本バージョンからVer.4系にアップデートすることにより、より多くのCPUに対応することが可能になりました。本バージョンでは、従来から対応しているARM、MIPS、SHのCPUに加え、新たにPowerPC、最新のARM v7アーキテクチャにも対応しました。動作環境は、OSはWindows XPおよびVista(32ビット環境のみ)、CPU/メモリは、OSの推奨する環境以上になります。なお、exeGCC Ver.4は、2009年第一四半期に出荷予定で、予定価格は148,000円(税込価格:155,400円)です。年間保守サービスをご契約いただいているお客様は、アップデートソフトウェアを弊社Webサイトよりダウンロードの上、ご利用いただけます。
従来、GCCを使うには、ソースからビルドをしたり、WindowsにUNIX互換環境などをセットアップする必要があり、利用準備が複雑でした。exeGCCでは、一般のウインドウズアプリケーションのようなインストーラーを用いて簡単にインストールが可能です。また新バージョンでは、統合開発環境Eclipseから呼び出すことにより、GUIで簡単に利用できます。このように、exeGCC Ver.4は、GCCでありながらWindowsとの親和性が非常に高くなっています。
また、exeGCC Ver.4にはビルド済みのC標準ライブラリが付属します。このライブラリは、生成コードがGPL/LGPLに該当しないもののみを利用し、ソースコードとともに提供するため、exeGCCを使って生成したソフトウェアは、GPLフリーになります。さらに、PARTNER-Jetが提供するターゲット上で動作するソフトウェアからPARTNER-Jetを介してWindows上の資源にアクセスするVLINK機能を利用するためのライブラリも付属しています。また、ライブラリには、全てのソースコードが提供されますが、ロイヤリティーは発生しません。
弊社では、今後exeGCCの開発およびサポートを積極的に行い、コンパイラからデバッグ・性能解析までの統合された開発環境をご提供します。
なお、弊社は11月19日(水)よりパシフィコ横浜にて開催されるET2008で本製品をご紹介いたします。(ブースNo.B32)
京都マイクロコンピュータ株式会社について
京都マイクロコンピュータ株式会社
(www.kmckk.co.jp)は、1985年の設立以来、組み込み開発環境の充実と効率化をテーマに製品の開発を行ってきました。超高速JTAG ICEとデバッガソフトを組み合わせたPARTNER-Jetシリーズをはじめ、コンパイラなどの開発環境と評価ボード類を軸に、常に組み込み開発を支援する先進的な製品を提供しています。
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